世間を騒がしている株式会社大塚家具の代表取締役である、大塚久美子氏は、何が失敗だったのでしょうか?
専門家や、開示情報から、少し説明できればと思います。
1.父親の会社を乗っ取った!
2015年当時は、大塚家一族の資産管理会社である「ききょう企画」が、株式会社大塚家具の株式9.75%を保有していました。この「ききょう企画」は、1985年9月に、大塚勝久氏が保有する株式の資産管理会社として設立されている。
この「ききょう企画」の株式は、
10%・・・大塚千代子(大塚勝久氏の奥さん。大塚久美子の実母)
18%・・・長女:大塚久美子
18%・・・長男:大塚勝之
18%・・・次女:大塚舞子:ききょう企画の代表取締役
18%・・・三女:佐野智子:監査役、夫の佐野春生さんが取締役
18%・・・次男:大塚雅之
と、兄弟姉妹5人が各18%を持つ形態でした。
ここでの失敗は、父:大塚勝久氏であります。当初は長男に半数を持たせていたが、その後に均等分配にしています。やはり、長男に半数を持たせるなどしておれば良かったのに、兄弟姉妹5人に均等に配分しています。
また、この「ききょう企画」の取締役であった兄:大塚勝之氏を解任して、実験を握ったのは、大塚久美子氏でした。
この後、大塚家具のプロキシーファイトにて、大塚家具の代表取締役に復帰しました。
本人のツイッター画像から
2.低調していた大塚家具の事業を、より低調路線に戦略変更した。
これは、高級家具路線から、よりレッドオーシャン市場である中価格帯へシフトをしました。
2009年に社長に就任し、大塚家具の代名詞である父親が築いた「会員制」という接客スタイルを見直しました。このスタイルが時代に合わなくなってきたとして「(一人でも)入りやすく、見やすい、気楽に入れる店作り」を打ち出したのです。
富裕層相手の高級路線を完全否定するとは、絶対にやってはいけないことです。
例えば、メルセデスベンツが以前はSクラスのみの超高級車市場で戦っていたのですが、Aクラスまで発売しました。ただ、高級路線は死守しています。
大塚家具も、この発想が足りませんでしたね。
3.提携先が望ましくない。
これは、社長である大塚久美子さんの人格やネットワークの結果です。
父親の下でわがままに育ったため、良い経営者仲間が不在だと言えます。
また、資金支援をしてくれるネットワークも少なく、いわゆる助けてくれる経営者仲間が不在だったのです。
もう一つの功罪があります。
大塚久美子さんの経営間違いの一つについて。
創業者追放前の大塚家具の広告宣伝費は、
2014年12月期 38億3300万円(販管費全体の12・4%)
大塚久美子さんがトップになり、コストカットをしました。
2015年12月期 27億9500万円と、約3割を削減。
2017年12月期 その半分の19億5300万円まで削減しました。
これにより、売上は、
2014年12月期 555億円 から、
2016年12月期 463億円
2017年12月期 410億円
まで急降下しました。
その結果、
2016年 45億9700万円の赤字
2017年 51億3600万円の赤字
に陥りました。
一時は無借金で現預金110億円を保有していた優良企業だったのですが、、、
では、
大塚久美子氏は、どうすれば良かったのか???
(後日、解説していきます。)